永倉由里(2018).「「小学校英語指導Ⅰ」における体系的省察による実践理解と授業改善の試み」『中部地区英語教育学会紀要』47, 189-196.

実践に至るまでの経緯

実践者は、該当科目を受講する学生と開講条件に関する「理想」と「現状」との間に、「ギャップ=課題」を感じたことに端を発し、実践の理解と授業改善を目的として、実践しながら「やるべきこと」をやれる範囲で行うことにしました。

問い

本研究の主たる目的は、実践の現状の把握に努め、改善策を試行し、そのプロセスをモニターすることにより「授業実践と学生についての理解」と「授業改善」を図ることでした。

参加者

選択科目「小学校英語指導Ⅰ」を受講した教育学部初等教育課程の大学2~4年生78名が、対象となりました。

データ収集法

Learning Journal: 毎回、授業の最後に、3 分ほどの時間を与えて、記入させました。

アンケート:第 1 回目と第 15 回目の授業で、「小学校外国語活動」に必要な知識・技能と 情意に関するアンケート(4 件法)を実施しました。
授業記録:気づいた事柄を授業メモとして残しました。

データ分析法

Learning Journalと授業記録: Learning Journal への記載、授業記録、学生との会話を用いて、ALACT モデルにおける「8 つの問い」の表を埋めていき省察を深めました。
アンケート:平均値の差に関する t 検定を実施しました。

結果・考察

Learning Journal: 全体として、マイクロ・ティーチングに関する記述が最も多く、主体的・協同的学びの重要性が感じられました。また、指導案だけでなくLearning Journal を介したやり取りを評価する記述も多く、寄り添う姿勢を保つことの大切さを再確認しました。
アンケート:全ての項目で統計的有意差が認められ、小学校英語指導に関する情意の変化にも繋がっていることが分かりました。

感想・コメント

本実践研究では、ALACTモデルにおける「本質的な諸相の気づき」のために、学生によるLearning Journalへの記述と実践者の授業記録を8つの問いに基づき省察することで、行為の選択肢の拡大(改善策)が明確にされ、改善後の学生の様子も可視化されています。体系的な省察の一つの方法として参考になる事例です。

書誌情報

永倉由里(2018).「「小学校英語指導Ⅰ」における体系的省察による実践理解と授業改善の試み」『中部地区英語教育学会紀要』47, 189-196. https://doi.org/10.20713/celes.47.0_189

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