永倉由里 (2019).「私の探求的実践 ―これまでの研究の振り返りと今後への方向性―」『中部地区英語教育学会紀要』48, 151-158

実践に至るまでの経緯

実践者は、約20年実践研究を行ってきました。現在担当している授業を取り巻く諸要因、特に学習者についての理解を深め、研究の在り方を見直すために、これまでの実践研究を振り返り、今後の課題設定と実践内容や省察方法を再考することにしました。

問い

本研究の目的は、これまで実施してきた実践研究を見つめ直し、それらをどのように活かし、次につなげていくべきかについて考察することでした。

参加者

参加者は、小学校での英語指導に関する科目を受講する学生の中から協力に応じた8名でした。このうち、論文で扱っているデータは1名です。

データ収集法

これまでの学習経験や学習スタイル、学習の目的等を振り返るための質問紙(第1週目)と、小学校英語教育に関する理解と情意の変化、授業中の活動に関する質問紙(第15週目)(いずれも4件法)を実施しました。また、毎回の授業の際にコメントシートを記入してもらい、希望者と授業外で随時面談(インタビュー)を行いました。

データ分析法

質問紙:回答の割合を算出しました。
コメントシート:8つの問い(Korthagen et al., 2008)に分類しました。
インタビュー:内容に基づいて省察を行いました。

結果・考察

本研究で得られた結果と考察は以下のとおりです。

  • 今回、実践研究にインタビューを取り入れたことで、毎回のコメントシートでは得られない意見や感想が聞け、授業でのフィードバックにもすぐに活かすことができました。その結果、学生の授業への取組みや雰囲気が変化し、教室内の関係性が良好になりました。
  • 今後の実践研究の具体的方策につながる留意点については、課題設定、実践計画、省察方法の観点から気づきが得られました。

感想・コメント

本論文は、実践者の約20年の実践研究を振り返り、あらためて現在の文脈での問いを見つめ直し、今後の実践および実践研究についての展望を考察する内容となっています。いくつかの実践研究を重ねた上で、一度立ち止まり、自身の歩みを俯瞰的に省察する実践研究論文のまとめ方もあるということを示す事例です。

書誌情報

永倉由里 (2019).「私の探求的実践 ―これまでの研究の振り返りと今後への方向性―」『中部地区英語教育学会紀要』48, 151-158. https://doi.org/10.20713/celes.48.0_151

WordPress.com でサイトを作成
始めてみよう
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。