ジャーナルを用いてどのように生徒と教師の変容を捉えるか

ジャーナルを定期的にある程度の期間継続することで、生徒と教師それぞれの変容を長期的な視点で捉えることできます。長期的な視点で変容を捉えることで、生徒理解と授業改善につながります。生徒と教師の変容を捉えるために、ジャーナルを書く上で着目すべき視点について紹介します。

1.生徒の変容を捉えるポイント

生徒の変容を長期的に捉える上でのポイントは自身の指導方法に対する生徒の反応です。例えば、新しい活動を授業に導入した際に生徒の意外な反応に気づくことがあります。生徒は十人十色なので、その活動を好意的に受け入れる生徒もいれば、そうではない生徒もいます。ジャーナルを通して振り返ることを習慣化していると、その活動について説明をしている際の生徒の表情や生徒からの質問内容、活動中の取り組みの様子を注意深く観察するようになります。観察時に気づいたことは生徒が活動している最中か、授業終了直後にメモします。週末や月曜の早朝にそれらのメモを見ながら、ジャーナルの項目を埋めていきます(記事『ジャーナルの書き方』参照)。定期的に振り返りの時間を作り、自分の気づきを言語化することで、漠然としか見えていなかった生徒たちの反応が鮮明に浮かび上がります。自身の授業に対してポジティブな生徒だけではなく、ネガティブな反応にも着目することは、改善すべきポイントを発見するためにとても重要なのです。

2.教師の変容を捉えるポイント

ポイントの二つ目は教師の指導方法と指導観の変容です。夏休みなどの長期休業を利用して今まで書きためたジャーナルを見直し、指導方法がどのように変わっていったかのプロセスをまとめていきます。例えば、指導の実施時期、実践事項、概要、Journalからのコメントなどを表にまとめるとよいでしょう(下の表を参照)。点を線で結ぶことで授業での課題が明確になり、授業で解決したい「問い」を立てる上での大きなヒントになります。授業中やジャーナルを書いている時には気づかなかった改善策を思いつくきっかけになります。そのアイデアは長期休業明けに試してみたいこととしてリストアップし、それらを実際に実践した際にはジャーナルを書いて言語化し、改善していくというサイクルを回すことで、教師の指導観も変容していくことに気づくことでしょう。

Journalのまとめの表(例)

実施期間研修・実践事項概要コメント(Journalから抜粋)資料
①○年○月○○導入〇〇の練習〇〇した。
〇〇が課題だ。
Journal ○年 ○号

3.生徒と教師の変容を捉えることで得られる利点

以前、私は自身の英語指導に限界を感じ、ジャーナルを書き始めました。授業力向上を念頭に置いた結果、個々の生徒の反応やライティングの成果物、パフォーマンステストの結果を受け止め、それらに対してフィードバックをするという習慣がつきました。授業改善に取り組む姿勢は必ず生徒に伝わります。そして生徒も少しずつ変わっていきます。その様子はジャーナルを書くことで、今まで見えていなかったことが見えるようになっていきます。話したことは記憶に残りませんが、書いたことは記録に残るからです。生徒が成長していく姿を見ることができるのは教師のやりがいの一つです。それを実感した時に教師の指導観も、あなたに対する周りの眼も大きく影響を受けて変わっていくことでしょう。あなたもジャーナルを書いてみませんか。

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